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移転の際に見直そう!地震大国、日本でのオフィスレイアウト

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移転の際に見直そう!地震大国、日本でのオフィスレイアウト

日本は世界でも有数の地震大国です。地球上に起きるマグニチュード6以上の地震のうち、およそ20%が日本周辺で発生しているというデータもあるほどです。日々の業務の遂行をスムーズに行える快適なオフィスにすることも大切ですが、万が一の事態に災害を最小に抑えるための備えも同じくらい重要といえるでしょう。地震に強い職場にするために、また万が一大きな地震が起きてしまったときに災害を少なくするために何が必要か。オフィスのレイアウトや什器の耐震対策などを中心にまとめました。

地震対策はオフィスの環境によって変化する

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

阪神淡路大震災や東日本大震災は多くの教訓を私たちに示してくれました。その筆頭は、「地震の発生を防ぐことはできない。しかし地震の被害を少なくすることはできる」という教訓です。オフィスで働くビジネスマンにとって、職場の地震対策次第では、自分の命の行方さえ左右されることもありえます。
まず、オフィスの耐震性は、すぐに改善できるものとそうでないものとがあります。たとえば、什器の耐震性なら、専用の固定器具を使うことで耐震性は簡単かつ大幅にアップします。しかし、什器の大幅なレイアウトの変更となると、業務への影響もあるため一朝一夕には解決できません。もし近い将来オフィスの移転が予定されているならば、その機会を逃さず、オフィスレイアウトの耐震性を高める設計を採用しましょう。
また、どこまで踏み込んで個別の地震対策を行うかは、「費用対効果」によって当然変わってきます。オフィスで仕事をする時間が長い職場であれば地震に被災する確率も高くなるわけですから、対策の必要性も当然高くなります。
業務内容も対策内容に影響します。たとえばデザイン会社の場合、データが格納されているパソコンやサーバーがもっとも重要な財産となるので、パソコンまたはサーバー本体をいかに地震から守るかという視点で対策することになります。
さらには、オフィスを移転する場所の「属性」によっても対策の濃淡は変動します。「属性」とは、ビルの立つ地盤の強度、ビルの耐震構造などです。たとえば海岸線に近いオフィスビルの場合、大規模な地震の際に液状化現象によってビルそのものが傾いてしまうこともあります。移転前に地盤の強度について調べておくことは必須です。同様にビルの耐震性もチェックが欠かせません。賃料を抑えるために古いビルに移転することもよくありますが、古い耐震基準しか満たしていないビルでは、強い揺れを構造的に吸収できません。その分オフィスに生じる被害も増大するので、より万全の地震対策が必要となります。
このように、オフィスの環境(業務内容、地理、ビルの構造等)によって必要な地震対策も変化します。コストの問題もあるので過剰な対策は避けるべきですが、日本のように一定周期で巨大地震が起きる国では、オフィスの地震対策をおざなりにすると、社員や会社にとって命取りになる場合もあると肝に銘じておきましょう。

オフィスの地震対策は「什器の固定」から

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

オフィスにいるときに大きな地震があると、つい反射的にやってしまうのが「自分の身を隠すよりも、机上のパソコンを押さえて落ちないようにする」という行動です。この行動は重要なデータが保存されているパソコンをまず守りたいというとっさの判断の表れでしょう。
しかしパソコンがそれだけ重要な財産であるにもかかわらず、肝心の地震対策はおざなりになっているオフィスはよくあります。耐震器具の性能は格段に向上しており、固定器具を取り付けるだけで震度7クラスの揺れにも耐え、机からの落下を防ぐことができるものもあります。オフィスの地震対策は、まずパソコンの固定器具を購入することからはじめましょう。
次に着手すべきは「棚」の地震対策です。棚にもさまざまな種類がありますが、ここで対策を施すのは「本体の重量が大きい棚」および「重い収納物を保管する棚」です。本体の重量が大きい棚も、重い収納物を保管する棚も、大抵の場合「背が高い」という特徴があります。オフィスを見回して背の高い棚があったら、すぐに固定器具を装着しましょう。
また、オフィスを移転する際には、背の高い棚の「配置場所」に注意しましょう。極論すれば、棚が倒れても人間への直撃が避けられればよいのですから、棚の高さと机までの距離を広くとればオフィスの安全性は飛躍的に高まります。「そんなスペースないよ!」という場合は、棚の地震対策を万全にする以外ありません。棚本体に固定器具を装着するのはもちろん、扉にストッパーを装着するなどして、棚本体や収納物によって社員が被害を受けないよう、できることはすべてやるべきでしょう。

地震に強いオフィスレイアウトとは?

【引用元:GAHAG】
【引用元:GAHAG】

什器の固定を完了したら、次にできる地震対策は「レイアウトの見直し」です。新しいオフィスに移転する際は、レイアウトの大幅な設計が可能ですが、移転予定が当分ないのであればレイアウトの大幅な変更は難しいでしょう。以下では現状のオフィスで着手できることをまとめます。
レイアウトの見直しでまずすべきは、「背の高い棚の配置換え」です。設置スペースが狭いためか、背の高い棚を(壁際でなく)フロアの中央等に単独で設置しているオフィスを見かけることがありますが、これは大変危険です。直撃による負傷はもちろんですが、倒れた場所が避難経路上の場合、社員の避難を遅らせる原因ともなります。
次にすべき対策は「可動式機器の固定」です。コピー機がその代表ですが、本体にキャスターがついていて容易に移動できる機器の場合、強い地震が起きると、大きく、しかもかなりの速度で移動してしまうことがあります。もし人間の脚に直撃すれば骨折することもあるので要注意です。
最後にもっとも重要な対策は、「避難経路の確保」です。「オフィスのどこにいても、このルートからなら確実にオフィスの外に避難できる」という経路を確保し、社員全員で日ごろから確認を繰り返すようにしましょう。経路を確保するためには、「経路近くに背の高い棚を独立して設置しない」、「出入り口のそばに什器を集中させない」の2点が重要です。

落下物から身を守るにはどうすればよいか

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

地震が起きたとき、最優先で守られるべきはもちろん人命です。人命を守る上でもっとも重要なポイントは「頭部を守る」ことです。古典的な方法は「デスクの下に身を隠す」です。シンプルで実践が容易でありながら防災効果も高い方法です。
もし地震発生時、近くにデスクなど身を隠せるスペースがないときは、自分がいるフロアで「頭上から物が落ちてこないようなポイント」を見つけ、その場所に移動することで対処しましょう。もちろんこの方法は移動できないほど強い揺れの最中には実践できません。したがって、最初の強い揺れの対策としては不十分かもしれませんが、大規模な地震では強い揺れが一定の間隔を置いて二度三度と襲ってくるのが通常ですから、二回目以降の強い揺れの対策として覚えておくのは決して無駄ではありません。
ポイントは、何でもいいので頭部を覆い、落下物から受ける衝撃をできるだけ減らすこと。本でもファイルでも構いませんので、一度目の揺れと二度目の揺れのあいだ、一時的に揺れがおさまっているタイミングを見計らって、頭部を守るためのものを確保しましょう。
強い揺れが一段落したあと、避難指示や火災の発生等によってビルの外に避難しなければならない事態もあります。ビルの外へ脱出するまでのあいだ、もっとも気をつけるべきは、やはり落下物の存在です。
たとえば重いダンボール箱や機材等が通路沿いの棚に収納されていると、激しい揺れによってそれらが避難者の頭上に落下してくることがあります。重い物が頭部に直撃すると一時的に意識を失うこともあり、そうなると避難は大幅に遅れます。また脚に直撃すれば骨折や腱断裂をまねくこともあります。周囲に助けてくれる仲間がいれば幸運ですが、不幸にも1人で避難しなければならないケースだったらどうでしょう?そのときもし火災が発生していたら、煙を大量に吸い込み致命傷となるかもしれません。
「頭上からの落下物なんて簡単にかわせるよ!」と思うかもしれませんが、避難の状況を想像してみましょう。平時なら落下物をすぐに発見して身をかわすことが可能かもしれませんが、避難中は体勢を低くしていたり、目線が出口に集中していたりして、頭上への注意力が散漫になりがちです。
また、重量のある物が観音開きやガラス製の扉に収納されている場合、強い揺れに耐え切れず外に勢いよく飛び出してくることがあります。むしろこの場合の方が直前まで落下物の存在を目視できない分、直撃を受ける確率が高くなるかもしれません。
オフィス内だけでなく、オフィスの外からビルの外にいたるまでの避難経路についても、日ごろから棚や落下物の状態をチェックしておくことは重要な地震対策だといえるでしょう。

火災からどうやって企業の財産を守るか

【引用元:pixabay】
【引用元:pixabay】

地震の被害は、揺れそのものよりも、津波や火災など揺れに付随して発生する被害のほうが深刻な場合があります。大都市圏で特に深刻な被害をもたらすのは火災です。東京のように建物が隙間なく密集する地域では、ひとたび大規模な火災が発生してしまうと延焼の連続で手がつけられなくなります。
そこで日ごろからオフィスの地震対策だけでなく火災対策にも十分配慮することが重要となります。ただ、オフィスビルにおける火災でどこまで被害が広がるかは、建材の防火性やスプリンクラーの性能、避難経路の確保等、ビル自体の設計に関わる問題なので、オフィスに入居する各企業で個別にできることは限られています。
ですが、オフィスの火災対策で今日からすぐにできることもあります。それは「燃えては困るものを明確にする」ということです(人命は当然のことなのでここでは触れません)。その企業にとってもっとも重要な財産は何かを見きわめ、火災が発生した場合にどうやって被害を最小限に抑えるかを考えて対策するということです。
たとえば、建築設計会社にとっては、設計に関わるデータが最優先で守られるべき財産です。設計データの本体のコピーを適宜クラウド上に保存しておくのも良いでしょうし、近年そうしたサービスを提供する事業も増えています。ただ、設計データは知的財産のかたまりであり、万が一競合他社に流出すると被害は甚大です。コピーを複数作成して分散させることは、データの損失自体は避けられても、やはり流出の可能性は高くなります。
データ流出を恐れてクラウド上に保存しない、コピーを作成しないと選択したのであれば、火災からどのように大切なデータを守ればよいのでしょうか。
頑健な金庫に保存することは、古典的ですがもっとも確実な方法です。火災現場からデータを保存したメディア等を携帯して避難することも一つの方法ですが、パニック状態となった人間は極端に判断力が落ちます。「逃げろ!」の声に煽られたら、大切なデータの存在などすっぽりと脳から抜け落ちてしまうかもしれません。そんなときでも、頑健な金庫にデータを保管しておけばひとまず安心です。
業務用金庫の強度は昔とは比較ならないほど向上しており、あらゆる火災の被害から大切なデータを守ることができます。もちろん鎮火したあとに金庫を回収するという面倒な手間は残りますが、データの消滅を防げるのであれば支払う価値のある代償です。なお、業務用金庫は防盗金庫と耐火金庫にわかれており、防盗金庫では火災からデータを守ることができない場合があること、また磁気ディスクのように熱に弱いデータメディアを守るには、通常の耐火金庫では足らず、特殊耐火金庫が必要となることに注意しましょう。
最大マグニチュード9に及ぶ南海トラフ巨大地震が、30年以内に60~70%の確率で起こると予測されています。これだけの巨大地震の発生が確実視されている状況で、オフィスの地震対策に着手しないのはあまりにも無責任な判断です。ご紹介したような対策は、地震への意識が高い企業ならどこでも実践している内容です。もしまだ対策をしていないのであれば、できるだけ早く行うようにしましょう。

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