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人間の五感はオフィスデザインにも影響アリ!?

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人間の五感はオフィスデザインにも影響アリ!?

人間の五感はオフィスデザインにも影響アリ!?

人間の五感とオフィスデザインには、実は密接な関係があります。オフィスで仕事をするのは他ならぬ人間であり、人間にとって五感が感じ取る快・不快は脳の働きにも影響を与えるからです。
五感のなかでオフィスデザインに関係するのは「視覚・触覚・聴覚・嗅覚」の4つです。これらの感覚器官とオフィスデザインの関わりについて、専門家による研究もふまえながら具体的に考えてみましょう。

最重要器官!視覚を意識したオフィスデザインとは?

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

五感における視覚の存在はきわめて大きいと考えられています。「人間が接する情報のうち、視覚を経由するものは80%以上」という研究もあるほどです。
視覚を意識したオフィスデザインとしては、以下の例があげられます。
(1)照明
九州大学とパナソニックの共同研究によれば、「過度に照明を暗くすると、知的生産性や健全な生体リズムが低下する」ということが明らかにされています。オフィスの生産性と照明は密接に関わっていることがわかります。
明るさ(照度)については、労働安全衛生規則やJIS基準が目標数値を定めているので、経営者や総務担当者はよく確認しておきましょう。
(2)色
色が人間の脳や心理に多くの影響を及ぼすことは様々な研究で解明されています。
たとえば「赤」には、交感神経を刺激して気持ちを高揚させる力があります。調度品や壁紙などに適度に赤を取り入れれば、社員の労働意欲の向上が期待できます。
(3)緑
「社員がリラックスできるオフィスにしたい」そう考える経営者の多くは、まず「植物」の存在を思い浮かべるのではないでしょうか?
「緑は目に優しい」とよく言われるように、植物の緑には、人間の副交感神経に働きかけ、神経を落ち着かせる鎮静作用があります。
社員の日々のストレス対策として緑を採用するなら、「デスクに小さな鉢植えの観葉植物を置く」といったようにちょっとした方法でもOKです。カーテンやブラインドを緑にするのも効果的です。
オフィスの移転や新築を予定しているなら、「床や壁を全面緑にする」など思い切ったデザインを採用するのもおすすめです。

重要性は視覚以上?触覚とオフィスデザインの関係

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

「触覚とオフィスデザインにどんな関係性があるのだろう?」と不思議に思う人もいるかもしれません。
ですが、オフィスワーカーの日常をイメージしていただければ、触覚とオフィスデザインの関係はすぐに理解できるはずです。
席に座る、パソコンで書類を作る、ペンで文字を書く、電話の受話器を取る、コピー機を操作する。
いずれも手や足や胴体の触覚が関係しますよね。オフィス内をただ歩くだけでも足の触覚が忙しく働き始めます。
宇宙船の中でもないかぎり、人間が空中に浮きつづけることは不可能なので、オフィスにいる間は常時触覚が動き続けていることになります。もしかすると視覚以上に酷使しているかもしれませんね。
だからこそ、触覚に心地よい刺激を与えてくれるオフィスにしたいものです。
たとえば、床の素材に一工夫加えてみてはいかがでしょう。木材を使った足に優しい床ならリラックス効果が期待できます。
反対に神経を集中すべき空間では、他のフロアとは異なる素材・加工を採用する工夫も必要です。
たとえば、貴重品や危険物を扱うフロアでは、あえて床材をすべりやすくすることで、足元への注意を換気し、転倒を防ぐといった方法が考えられます。
また、社員が長時間座る椅子のつくりも気になるところ。クッション性の高いデザインや猫背を防止するデザインなど様々なタイプがあります。統一するのではなく、社員の特性にあわせて異なる椅子を用意できればなお良しです。

聴覚・嗅覚を活用し、社員が快適に働けるオフィスを!

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

「視覚や触覚までは理解できるけど、聴覚や嗅覚とオフィスデザインになんのつながりがあるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんね。
たしかに、聴覚や嗅覚は、視覚や触覚のようにオフィスデザインと直接関係するものではありません。
しかしながら、社員が快適に働けるオフィスを目指すなら、聴覚や嗅覚を意識したデザインは採用する価値があります。
聴覚を意識したオフィスデザインの典型が音楽(BGM)です。昔気質の経営者だと「仕事中に音楽を流すなんて!」と拒絶されるかもしれませんね。
耳から入る心地よい音楽は、脳内のドーパミンを増やし、前頭葉を活性化させ、集中力を向上させることが知られています。京都大学とハーバード大学の共同研究は「協和音で構成される音楽は、人間の認知機能と集中力を高める」と結論づけています。会社で音楽を流すなら、不協和音だらけのジャズよりは、美しい協和音に満ちたモーツァルトがおすすめです。
ただし、「何が心地よい音楽か」は人によって違うので、BGMの選定には注意が必要であることは言うまでもありません。
嗅覚も脳に働きかけることが知られています。たとえばラベンダーの香りには脳のアルファ波を増やし、リラックスさせる効果があります。休憩室にラベンダーのアロマを漂わせれば、社員のリフレッシュタイムはより充実することでしょう。ローズの香りは副交感神経を優位にし、緊張をほぐす効果があるので、プレゼンを控えた会議室に使ってみるのもいいかもしれません。
パソコンの入力作業の正確性と香りの関係を調べた研究では、空気清浄機を通して鎮静作用のあるレモンの香りをオフィスに広げたところ、タイプミスの確率が低下したと報告されています。
作業の正確性や効率は、オフィスの面積が小さくなるにつれて低下すると言われています。「自社のオフィスが狭い……」と悩んでいる経営者や総務担当者は、ぜひアロマを活用してみてください。
人間の五感とオフィスデザインの密接な関係について紹介しました。
なお、「五感それぞれが働く割合は、環境によって変化する」ということも覚えておくとよいでしょう。
たとえば「視覚を通して情報の80%を得ている」という理解はあくまで一般論であり、仕事の内容によっては聴覚や嗅覚のほうが重要な場合もあります(音響機器製造や化粧品製造など)。
五感を意識したオフィスデザインはあくまでも補助的なものであり、「やりすぎない」のが肝心です。

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