AppBroadCast様は2013年に設立された港区青山に本社を構えるIT企業様で、スマートフォンゲームアプリ紹介メディア「ゲームギフト」の運営をされています。Androidアプリ「ゲームギフト」は国内３００万ダウンロードを達成され、今後もさらなる成長が期待される企業様です。今回、企業成長に伴い、オフィスを移転。増員と企業ブランディングの確立、社内環境改善をゴールに据え、設計業務を私たちが担当させていただきました。計画規模は約75坪で、工事完了引き渡しまでは約4カ月のプロジェクトでした。
ご移転前のオフィスは、とあるマンションの一室。初回お伺いした印象としては、スペースが限られた中にもお客様自身で飾り付けやコーディネーションを実践されていて、ワーカーに対する企業ブランディングを大切にされるオフィスだと感じました。

今回プランニングにあたり、お客様から頂いたミッションは下記の４つです。
１．事業成長に伴う、社員増員を見据えた仕事場のリニューアル
２．今後の成長のカギとなる創造性を高めるためのプラットフォームづくり
３．オープンで内外に開かれた風土形成
４．他社とは一味違った独自イメージの確立

これらのミッションに対し、私たちがキーワードとして３つの柱をご提案いたしました。
■柔軟性のあるオフィス空間
■企業ブランド、企業価値の表徴
■双方向のコミュニケーションを創出

【柔軟性のあるオフィス空間】
お客様と様々議論をし、増員はするけれども座席としてすべて確保するのではなく、ワーカー一人一人が今日やる自分の業務に適した場所を選択し働くという働き方、フリーアドレスの考え方を導入いたしました。４人掛けテーブル、窓際ベンチ、ソファスタイル、フォーカスブース、スタンディングスタイル、の各スタイル。移転時はゆったりと使い、増員時でも詰めて座れば対応できるようなフレキシブルな執務空間としました。

【企業ブランド／企業価値の表徴】
ゲーム集客に関わる企業として、「楽しさ」を表徴として据え、生き生きと働くワーカーの姿をガラス越しに感じていただけるようなデザインとしました。楽しく働く人そのものが、企業ブランディング。ソファを置いたリビングでは、みんなでゲームをしたり、インベーダーゲームのミーティングテーブルがあったり。視覚的にも変化のあるデザインで、ＡＢＣ様の企業価値を表現いたしました。

【双方向のコミュニケーションの創出】
これまでは、ワーカーみんなでコミュニケーションをとれるようなスペースが無かった為、ワークエリア以外の場所でお互いの人となりを話したり、他愛のない会話を楽しんだりという、関係性づくりがしづらい環境でした。
それを受けて、そういったワーカーの双方向のコミュニケーションを促す場として、「リビング」、「ダイニング」というコミュニケーションスペースを設け、関係性づくりを促す場をあらたに設けることにしました。リビングは家でくつろぐようにソファやラグを用い、目線のレベルを落とした、落ち着いたスペース。ダイニングは、家で食事をするようにランチスペースにも使え、モニターを共有すれば、ミーティングスペースにもなる、多目的なスペース。こういった、通常の集中するワークスペースとは別に、人がリラックスした状態でのコミュニケーションスペースを設けることで、業務外の対話から新たな気づき、新たな関係をワーカー同士が発見していきます。その関係性が、新たな発想へつながり、企業としての利益に発展するきっかけとなっていくのです。

今回の移転は、さまざまな働き方や仕掛け、什器、デザインをご提案し、お客様と共に創り上げる、やりがいや楽しさを改めて感じられたプロジェクトでした。移転後、お伺いしたときにもお客様で小物のコーディネーションをされておられ、そうやって皆様で考えながら使用していただいているオフィスにとても愛らしさを感じました。プロジェクトメンバーのみなさま、ありがとうございました。

オフィス移転は、移転して終わりではなく、日々企業成長とと共に進化していくものです。
私たちはこれからも企業課題の本質を見据えたコンサルティングをしてまいります。