拠点を分散していた企業の多くが抱える課題は、固定費の増加や連携不足による業務の非効率化です。こうした課題を一度に解決できる手段として注目されているのが「拠点集約」です。アフターコロナで再び対面コミュニケーションの価値が高まり、組織力を高めるオフィス戦略が求められる今、拠点集約は有効な選択肢となっています。
今回は、拠点集約の概要とメリット、成功させるためのポイントを解説します。
拠点集約とは?
拠点集約は、企業が国内に保有する複数のオフィスや事業所の全部または一部を一か所にまとめることを指します。例えば、首都圏内に点在していた複数拠点を都内の一か所へ統合する、親会社と子会社のグループ企業の拠点を同一ビルに集める、といったケースが該当します。
近年この取り組みが注目を集めている背景には、コロナ禍でリモートワークが浸透しオフィス機能を分散させる動きも見られましたが、アフターコロナにおいて業務効率化やコスト削減、対面コミュニケーションの重要性が再認識されたことがあります。固定費の大幅削減と組織内の連携強化を同時に実現できる施策として、多くの企業が検討を進めています。
拠点集約で得られる3つのメリット
拠点集約を実施することで企業が得られる主なメリットを3つ紹介します。
固定費の削減
拠点集約の最大のメリットは、オフィスにかかる各種固定費を削減できることです。複数の拠点を運営していると、家賃や共益費、電気代、通信費、備品リース料などが拠点ごとに発生します。
賃料をはじめとする建物関連の費用は企業の固定費の中でも大きな割合を占めるため、拠点数を減らすことで大幅なコストカットが実現できます。
また、維持管理費や設備投資も一元化されるため、管理効率が向上するだけでなく経営面でも大きなメリットが生まれます。削減できた固定費は利益として残るため、企業の収益性向上に直結する施策といえるでしょう。
業務の効率化
拠点が集約されると、部署間の連携が格段にスムーズになります。これまで離れた拠点にいた社員同士が同じオフィスで働くことで、拠点間の移動時間が不要になり、業務の効率化が実現します。
会議や打ち合わせのたびに移動する手間がなくなれば、その分の時間を本来の業務に充てることができます。
また、確認事項や意思決定のスピードが上がるため、会社全体の生産性向上にもつながります。フロア内で直接顔を合わせてやり取りできる環境は、業務上の細かな調整や相談をスムーズに進める上で大きな強みとなります。
コミュニケーションの活性化
拠点集約により、情報共有やコミュニケーションが容易になることも重要なメリットです。会議や打ち合わせが手軽に行える環境が整うことで、チーム間の連携が強化されます。
顔を見てコミュニケーションをとることで、アイデアが生まれやすくなる効果も期待できます。偶発的な会話の機会は、業務効率だけでなくイノベーション創出の観点からも価値があります。
拠点集約の課題
拠点集約には多くのメリットがある一方で、いくつかの課題やデメリットも存在します。
通勤の柔軟性がなくなる
拠点集約によって、社員の働き方が制限されてしまう可能性があります。複数拠点があった時期は自宅近くのオフィスへ通勤できていた社員も、集約後は通勤距離が長くなるケースが生じます。長時間の通勤は精神的・肉体的負担につながり、ワークライフバランスが保てなくなる要因となります。
また、複数拠点があれば広域で人材採用できる可能性がありますが、拠点が集約されると採用できる範囲が狭まるおそれがあります。優秀な人材を確保する上で、勤務地の選択肢が限られることはデメリットといえるでしょう。
移転コストがかかる
拠点を集約するためには、より広い物件が必要になるなどコストが膨らむおそれがあります。引越しにかかるコストも企業にとって大きな負担となります。初期投資として数百万円から数千万円規模の費用が必要になるケースも珍しくありません。
さらに、分散していた拠点の近くに取引先がある場合、新たな拠点から取引先が遠くなってしまう可能性があります。営業活動や打ち合わせの際に交通費などのコストがこれまで以上にかかることも想定しておく必要があります。
拠点集約を成功させた企業事例
MACオフィスのご支援実績の中から、拠点集約を実施した企業事例を紹介します。
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do TERRA CPTG Essential Oils Japan合同会社様
エッセンシャルオイルの輸入販売を手がける同社は、ショールームのリニューアルと2拠点統合を目的としたオフィス移転を実施しました。780坪の広さを活かし、打ち合わせスペースや会議室を多めに配置することでコミュニケーションの活性化を狙った設計が特徴です。
1階にはショールーム機能を持たせ、2階にはカフェラウンジを配置する工夫を施しました。3階で働く社員が2階のカフェラウンジに降りてくることで、自然と部署間のコミュニケーションが促される動線設計となっています。
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株式会社情報戦略テクノロジー様
DX支援を強みとする同社は、本社とサテライトオフィスの2拠点体制からワンフロアで働けるオフィスへの統合移転を実現しました。居抜きオフィスを活用することで移転費用を削減しながら、418坪の広さを確保しています。
移転後は顔色や仕草など非言語コミュニケーションが取りやすくなり、相談や雑談などのコミュニケーションが増えたという効果が表れています。気軽に集まれるオープンスペースの活用により、以前より柔軟に打ち合わせができる環境が整いました。
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拠点集約を実施する際の重要ポイント
拠点集約をスムーズに進め、成功させるために押さえておくべき重要なポイントを紹介します。
移転に伴ってオフィス空間を見直す
拠点集約に伴う移転の際には、これまでのオフィス環境を見直し、より働きやすい環境に整備することが重要です。単に拠点をまとめるだけでなく、社員の働き方や業務効率を考慮したオフィス設計を行いましょう。
例えば、座席を固定させないフリーアドレス制を採用すれば、部署を超えた交流が生まれやすくなります。またラウンジや休憩スペースを新設することで、社員がリフレッシュしながら、のびのびと働ける環境が整います。
業務内容に応じて最適な場所を選べる多様なスペース設計により、生産性向上と従業員満足度の向上が期待できます。
移転後の運用に時間がかかることを考慮する
拠点集約後は、スムーズに運用できるまでに一定の時間がかかることを理解しておく必要があります。新しいオフィス環境や動線、設備の配置など、社員が慣れるまでには時間が必要です。
移転直後に不具合や課題が見つかった場合は、柔軟に改善策を講じることが大切です。社員からのフィードバックを積極的に収集し、必要に応じてレイアウトの変更や運用ルールの見直しを行いましょう。
なるべくスムーズに移転できるよう、事前に綿密な計画を立てて拠点集約を実施することが成功の鍵となります。
拠点集約のご相談はMACオフィスへ
拠点集約は、コスト削減やコミュニケーション活性化など多くのメリットをもたらしますが、成功させるには綿密な計画と最適なオフィス環境の構築が不可欠です。
MACオフィスでは、拠点集約によるコストメリットの検討や、入居するビルの選定など、企業にとって最適なオフィス戦略を実現するためのコンサルティングサービス「WEO®マネジメント」をご提供しています。
働き方改革やテレワーク推進に伴うオフィス環境の見直しをトータルでサポートし、現状把握から、組織統合がスムーズに進むためのオフィス環境づくりまで、ワンストップでご支援いたします。
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