1. Home
  2. オフィスのお役立ち情報
  3. 人事戦略に「組織図」を活用しよう|重要な理由や作成手順、運用のポイントを解説
人事戦略に「組織図」を活用しよう|重要な理由や作成手順、運用のポイントを解説

オフィスのお役立ち情報

人事戦略に「組織図」を活用しよう|重要な理由や作成手順、運用のポイントを解説

人事戦略に「組織図」を活用しよう|重要な理由や作成手順、運用のポイントを解説

部署や役職、指揮命令系統を可視化する組織図は、人材配置や業務フローの最適化を支える重要な存在です。組織図を的確に作成することで、組織の課題が明らかになり、迅速な意思決定や部門間の連携強化につながります。今回は、組織図の種類や重要性、作成のメリット、作成手順、効果的な運用方法を解説します。

人事戦略に役立つ「組織図」とは

組織図とは、企業や団体の内部構造を一目で把握できるように図式化したものです。部署ごとの役割、相互の関係性、指揮命令系統などを可視化することで、組織全体の仕組みが明確になります。

一方、人事戦略は、採用・人材育成・配置などの人事業務やオペレーションを最適化し、組織の生産性を高めるための戦略を指します。

組織図を活用すれば、組織構造や人材の配置状況を客観的に把握でき、人事戦略の立案や見直しを効率的に行えます。

関連記事:「組織戦略とは?アプローチの方法やフレームワーク、考える上でのポイントも解説

組織図を作成するメリット

続いて、組織図を作成する重要性について解説します。

人材配置や採用計画の最適化

組織図に従業員の氏名や役職、顔写真などを掲載すると、各部署の人員分布や配置状況が一目で把握できます。これにより、人員の過不足や業務の偏り、特定部署への権限集中などが明確になり、配置転換や新規採用、部署の新設といった判断を迅速に行えます。

また、業務内容の重複や役割の不明確さを洗い出し、適切に再配分することで、組織のスリム化や業務効率の向上にもつながります。

指揮命令系統の明確化

組織図の作成によって業務における指揮命令系統が明確になり、責任者や権限の所在を客観的に把握できます。結果として、意思決定の流れを組織全体で共有でき、問題発生時には誰に指示を仰ぐべきかを迅速に特定可能です。

また、責任の所在が明確になることで、意思決定の迅速化や戦略実行の精度向上につながり、組織運営の透明性と健全性を高める効果も期待できます。

コミュニケーションの活性化

組織図を作ることで、部署ごとの役割や従業員の担当業務が明らかになり、互いの立ち位置や関係性を認識しやすくなります。その結果、部署や部門を超えた連携が取りやすくなり、社内コミュニケーションの活性化につながります。

特に、事業領域が広い企業や拠点数の多い企業では、顔写真や氏名入りの組織図が相互認識を深め、情報共有や協力体制の構築を促進します。その効果として、課題の早期発見・解決にもつながるでしょう。

関連記事:「社内コミュニケーションを改善するメリットとは?おすすめの方法も紹介

外部ステークホルダーへの信頼性向上

企業の組織体制を外部に示すことで、株主や投資家などのステークホルダーに対し、自社の健全性や信頼性をアピールできます。特に監査役や監査等委員会を明記すれば、不正防止や監視体制が整っていることを外部に示せます。

実際に、上場企業の多くはコーポレートサイトに組織図を掲載しており、近年では中小企業でも同様の取り組みが増加しています。さらに、こうした情報公開は求職者への信頼醸成や企業認知度の向上にもつながります。

組織図の4つの種類

組織図には、構造や目的に応じていくつかの形式があります。どの形式を採用するかによって、組織内での情報伝達や意思決定のスピード、部門間の連携方法が変わります。ここでは、組織図の主な4つの種類の特徴について解説します。

ピラミッド型(階層型)組織図

ピラミッド型(階層型)組織図は、社長や取締役会を頂点に、下に向かって枝分かれするツリー構造の形式です。部長→課長→係長→一般社員といった役職順のほか、部門→部署→チームといった組織単位ごとに階層を下へ広げるパターンもあります。

ピラミッド型は指揮系統が一本化されており、誰が責任者なのかが明確になりやすいのが特徴で、報告・連絡・相談の経路も把握しやすくなります。

一方で、階層が多くなるほど情報伝達に時間がかかり、現場の意見や状況が経営層に届きにくくなる可能性があります。

フラット型組織図

フラット型組織図は、ピラミッド型と同様の形式でありながら、階層を2〜3層程度に抑えているのが特徴です。社長 →マネージャー→一般社員といったシンプルな構成で、中間管理職が少なく、現場の裁量権が大きくなります。その結果、意思決定や情報伝達がスピーディーに行えます。

この構造は経営層と現場の距離が近く、意思決定や情報伝達が迅速に行える一方で、一人あたりの責任範囲が広がり負担が増える傾向があります。中小・零細企業に適していますが、大規模組織ではマネジメントの難易度が高まる点に注意が必要です。

マトリックス型組織図

マトリックス型組織図は、プロジェクトと職務、エリアと職務など複数要素を組み合わせた複合的な構造です。図は縦軸と横軸を交差させた格子状になり、従業員は複数の指揮系統の下で業務を進めます。

この形態では、部門や職能をまたいでプロジェクトを遂行できるため、部署間の連携が促進され、新しい発想やイノベーションが生まれやすいのが大きな特徴です。また、組織全体を俯瞰しやすく、大規模企業や多角的な事業展開を行う企業に適しています。

一方で、複数の上司から指示を受けることになるため、判断の食い違いや指揮系統の曖昧さが課題となる場合があります。

機能別組織図

機能別組織図は、営業・製造・総務・人事など、業務機能ごとに部門を編成する構造です。同じ役割や専門スキルを持つ人材を集めることで、知識やノウハウが蓄積され、効率的かつ高い専門性を活かした業務遂行が可能です。そのため、中小企業から大企業まで幅広く採用されています。

一方で、業務に関する最終責任が経営層に集中しやすく、各部門の責任範囲が不明確になりがちな点がデメリットです。

【4ステップ】組織図の作成手順

ここでは、組織図の作成手順を4つのステップで解説します。一連の流れを押さえ、目的や組織規模に合ったわかりやすい組織図を作成しましょう。

ステップ1|目的と対象範囲の明確化

まずは「何のために、誰に向けて組織図を作るのか」を明確にしましょう。社員同士のコミュニケーション活発化が目的であれば、社員の氏名や所属部署などを記載し、指揮命令系統の明確化が目的なら部署単位・個人単位での関連性を明記する必要があります。一方、社外向けの場合は、各部門の名称や組織構造など概要レベルの情報で十分なケースが多いでしょう。

あわせて、対象範囲も決定します。全社を網羅するのか、特定の部門やチームだけを対象にするのか、あるいはグループ会社を含めるのかを明確にしましょう。

ステップ2|情報収集と整理

目的と対象範囲が決まったら、従業員の氏名や役職、所属部署、入社日などの基本情報を集めましょう。社員リストがあれば活用し、ない場合は個別メールで依頼するか、部門ごとに担当者を置いて取りまとめてもらうと効率的です。

また、情報の正確性を確保するためには、人事・総務部門や経営層と連携することが重要です。収集状況を管理しやすくするため、Excelなどで一覧表を作成し、必要事項を整理しておくと、後の組織図作成がスムーズになります。

ステップ3|形式選択と設計

次に、ピラミッド型やフラット型、マトリックス型など、自社の組織体制に合った形式を選択しましょう。形式が決まったら、情報の並び順や配置ルールを設定します。例えば、同じ階層のメンバーを入社日順や五十音順に揃えることで、抜け漏れや順序の混乱を防げます。

ステップ4|作成・確認・公開

組織図の形式や記載内容が決まったら、選定したツールを使って実際に作成します。部署や役職、氏名などの情報を反映させたら、レイアウトや色分け、フォント調整などを行い、見やすくわかりやすい形に仕上げましょう。完成後は、関係者複数名で内容を確認し、情報の抜け漏れや誤りがないかを最終チェックして公開します。

組織図を人事戦略上効果的に運用するポイント

組織図は公開して終わりではなく、人事異動や退職、新部門の設立など日々の変化に合わせて更新し続けることが重要です。「いつ・誰が・どのように」更新を行うのかを事前に決め、定期的な見直しと更新を仕組み化しておきましょう。常に最新の状態を保つことで、組織図の信頼性と活用価値を高められます。

また、現状だけでなく将来の組織変化も見据えて運用することも重要なポイントです。従業員数の増減や部署の新設・統廃合などが発生しても、大幅な作り直しをせずに対応できるよう、柔軟性のある設計を意識しましょう。

関連記事:「組織改革のタイミングや成功のためのフレームワーク・進め方とは

まとめ

組織図を作成することで、人材配置や採用計画の最適化、指揮命令系統の明確化、社内コミュニケーションの活性化、外部ステークホルダーへの信頼性向上など、多くのメリットが得られます。常に最新の組織図を維持し、戦略的に活用することで、企業の成長と組織力強化につなげていきましょう。

また、従業員の増加や組織再編に伴い、部署や役職が異なるメンバー同士の交流が減ると、情報共有や協力体制が弱まりやすくなります。その解決策として、レイアウト見直しや増床・移転を検討するのも有効です。

人が自然に行き交える共有スペースを設ければ、偶発的な会話や新たな発想が生まれやすくなり、組織の一体感や戦略推進にもつながります。

効率的なオフィス計画には「WEOマネジメント」をぜひご活用ください。移転やシェアオフィス活用など幅広い選択肢の中から、経営課題や事業方針を踏まえて適切な提案をいたします。ご興味のある方は以下から詳細をご確認ください。

>>MACオフィス「WEOマネジメント」サービスページはこちら

>>MACオフィス「WEOマネジメント」事例の資料ダウンロードはこちら

>>MACオフィスのオフィス診断はこちら

Related Posts 関連記事

中期経営計画の作り方と他社事例!軌道に乗せるためのポイントは?
中期経営計画の作り方と他社事例!軌道に乗せるためのポイントは?
パーパスドリブンとは?企業価値を高めるパーパスの重要性や、設定と浸透の方法を解説
パーパスドリブンとは?企業価値を高めるパーパスの重要性や、設定と浸透の方法を解説
オフィスビルのグレードとは?各グレードの特徴や選ぶポイントを解説
オフィスビルのグレードとは?各グレードの特徴や選ぶポイントを解説
ウェルビーイングを高める方法とは|働き方やオフィス環境など多方面から解説
ウェルビーイングを高める方法とは|働き方やオフィス環境など多方面から解説
ビジョンステートメントの企業事例6選|作成方法や必要な要素も解説
ビジョンステートメントの企業事例6選|作成方法や必要な要素も解説
新規事業の狙い目はどう判断する?ポイントや成功事例を紹介
新規事業の狙い目はどう判断する?ポイントや成功事例を紹介
記事一覧へ

CONTACT

TEL
0120-058-919
受付時間 8:45~17:45(土・日・祝を除く)
ご相談・お問い合わせ