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BCPの見直しは年1回!具体的な手順からポイント、オフィス戦略まで解説

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BCPの見直しは年1回!具体的な手順からポイント、オフィス戦略まで解説

BCPの見直しは年1回!具体的な手順からポイント、オフィス戦略まで解説

企業が安定して事業を続けるためには、災害や事故、感染症などの非常事態に備える「BCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)」が欠かせません。しかし、策定しただけでは状況の変化に対応できず、実効性が低下してしまいます。事業環境や組織体制の変化に合わせ、定期的に見直すことで、非常時でもスムーズな対応が可能です。今回は、BCPを見直すべきタイミングやポイント、オフィス戦略との関係について解説します。

BCPの見直しは年1回が好ましい

BCPは、定期的な見直しを重ねることで実効性を維持できます。

中小企業庁の指針では、大きな事業変化がない場合でも1年に1度は見直しを行うことが望ましいとされています。この頻度に沿って検証すれば、法改正や社会情勢の変化、組織体制の変更などを適切に反映しやすくなります。

一方、見直しを行わない状態が続くと、BCPの内容と実際の事業環境にずれが生じ、緊急時に想定どおり機能しない可能性が高まります。

中小企業庁:「3.5.2 BCPの維持・更新を行う」

BCPの見直しに適したタイミング

BCPの見直しには、適したタイミングがあります。ここでは、その代表的なタイミングを紹介します。

防災訓練を実施するとき

防災訓練は、策定済みのBCPが実際の現場で機能するかを確認する重要な機会です。訓練では、従業員の安否確認や指定された避難場所への移動など、災害発生直後の行動手順を実践します。

この過程で、想定していなかった課題や連絡体制の不備が明らかになることも多く、改善点を洗い出すきっかけとなるでしょう。

定期的な訓練を通じて内容を検証・更新し、より実効性の高いBCPに仕上げることが重要です。

経営方針を変更するとき

新商品や新サービスの提供、新規事業の立ち上げなどで事業内容や経営方針が変わると、事業リスクや重要業務の優先度も変化します。

そのため、既存のBCPが現状に適しているかを再確認しなければなりません。特に、供給ルートや人員配置、業務フローに変化がある場合は、緊急時の対応計画にも影響が及ぶため、速やかな見直しが重要です。

災害などで事業運営に影響が及んだとき

地震や台風などの大規模災害、また新型感染症の流行など、事業運営に大きな影響を与える事態が発生した場合は、BCPの即時見直しが必要です。

災害や感染症は、従業員の出勤体制やサプライチェーンの維持、顧客対応など多方面に影響を及ぼします。被害状況や社会情勢の変化に合わせて計画を修正し、現場で実行可能な体制を整えることで、事業の早期復旧と継続を図りやすくなります。

法改正が行われたとき

法改正が行われた際には、その内容を速やかにBCPへ反映しなければなりません。規定や手続きを旧制度のまま運用し続けると、意図せず法律違反となる可能性があります。

特に業務手順や対応フローに関わる改正があった場合は、速やかに計画を見直し、実際の運用と整合性を取りましょう。

組織体制を変更するとき

人事異動や配置転換により、従業員の勤務地や連絡先が変更された場合は、BCPの連絡網や対応体制を更新しなければなりません。

連絡先や役割分担が古いままだと、災害時の情報伝達や安否確認に支障をきたすおそれがあります。また、新卒や中途で多くの人員を採用した際も、連絡先の登録や緊急時の行動手順を見直し、全員が迅速に行動できる体制を整えることが重要です。

BCPを定期的に見直すメリット

BCPを定期的に見直すことで、事業環境の変化や新たなリスクにも柔軟に対応できます。最新の状況に合わせた計画は、緊急時の対応力を高め、事業の継続性を強化するでしょう。

顧客や取引先、求職者からの信頼向上

BCPを策定し、定期的に見直すことは、顧客や取引先から「リスク管理が行き届いている企業」という評価を得ることにつながります。

緊急時にも事業を継続できる体制が整っていると認識されれば、信頼感が向上します。また、従業員にとっても安心して働ける環境と映るため、求人への応募促進にもつながるでしょう。

従業員の安全確保

BCPを定期的に見直すことで、災害や事故発生時に迅速な安否確認が可能となり、従業員を怪我や危険から守る体制を維持できます。

平常時から避難経路や連絡手段を明確にしておけば、緊急時の混乱を防ぎ、安全性の高い職場環境の構築にもつながるのです。

被害や損失の軽減

BCPを適切に策定・更新しておけば、緊急時に迅速かつ的確な初動対応が可能となり、経営へのダメージを最小限に抑えられます。

平常時からリスクを洗い出し、具体的な対応策を準備しておくことが重要です。そうすれば、被害の拡大を防ぎ、サプライチェーンの維持にもつながるでしょう。

BCPの見直しの具体的な手順

BCPを見直す際の基本的な手順を、4つのステップに分けて見ていきましょう。

チェックリストで現状を把握する

まずは、自社の現状を客観的に把握しましょう。

中小企業庁が公開している「BCP取組状況チェック」を活用して、ヒト・モノ・カネ・情報・体制の5つの観点から、自社の備えをはい・いいえで確認します。

診断結果で「はい」の数が15個以下となった場合は、改善の余地が大きい状態と捉え、「いいえ」と回答した項目を優先的に見直しの対象としましょう。

課題を洗い出して優先順位をつける

現状把握で明らかになった課題は、事業継続への影響度を基準に優先順位をつけて整理します。

サプライチェーンの断絶や拠点の被災など、経営の根幹に関わるリスクから優先的に対策を講じることが重要です。

複数の課題を同時に改善しようとすると、人手不足や通常業務への支障が生じかねません。優先度の高いものから一つずつ着実に対策を進めましょう。

対策実行計画を作成する

課題への対応策が決まったら、担当者・期限・概算コストを明確にした実行計画へ落とし込みます。計画が曖昧なままでは対応が後回しになり、緊急時に機能しないBCPとなりかねません。

課題は運用・システム・ツールなどの項目に分類し、連携方法を定めておくと、見直しのたびに情報が同じ場所に蓄積され、次回の検討も効率的に行えます。

防災訓練を実施して有効性を検証する

実行計画を策定した後は、防災訓練を通じて実際に機能するかを検証します。計画上は問題がなくても、訓練を実施して初めて見えてくる課題も少なくありません。

訓練終了後は、洗い出された改善点を担当者が取りまとめてBCPに反映し、次回の訓練で対策が機能しているかを再確認するサイクルを継続することが、実効性の高い計画づくりにつながります。

BCPを見直す際のポイント

BCP発動時に迅速な行動を取るためには、実用性の高いマニュアル作成が欠かせません。内容が複雑で分量が多すぎると、必要な手順を探すのに時間がかかり、対応が遅れる可能性があります。

そこで、チェックリストやフローチャートを活用し、重要な行動や判断の流れを簡潔かつ視覚的に整理するのが有効です。シンプルさを心がけ、緊急時でも迷わず行動できるマニュアルにしましょう。

BCPの見直しでよく見つかる、「オフィス」の課題・対策

オフィスは事業継続のための重要な拠点であり、BCP見直しの際は重点的に課題を洗い出し、対策を講じることが求められます。ここでは、企業のオフィスでよく見つかる課題と、その対策の方向性を見ていきましょう。

入居ビルの耐震性・防災設備が確認されていない

オフィスビルの中には、1981年以前の旧耐震基準で建てられたまま、免震構造や制震構造の有無が確認されていないケースが少なくありません。

また、ビル管理会社による防災訓練の実施状況や備蓄体制など、専有部以外の防災体制の把握が抜け落ちやすい点にも注意が必要です。

こうした課題への対策としては、まず入居ビルが新耐震基準を満たしているかを確認し、可能であれば免震・制震構造を備えた物件を選定することが挙げられます。あわせて、ビル管理会社が実施する防災訓練や備蓄体制についても事前に確認しておくと安心です。

構造特徴
耐震構造基礎や柱などの構造体を強くし、接合部分を丈夫なもので固定・補強することで、地震の揺れに耐える
制震構造振動を軽減させる「ダンパー」などを構造に組み込み、揺れを吸収する
免震構造建物と地盤の間に免震装置を設置し、揺れを遮断する

 ライフライン(電力・通信)のバックアップが整備されていない

非常用電源を備えていても、稼働時間や供給範囲に制限があり、どの設備に電力が供給されるのかまで把握できていないケースが見られます。

また、専用線が損傷した際の代替通信手段が確保されていないと、オフィス移転が必要になった場合の回線確保にも時間を要します。

対策としては、非常用発電機やバックアップ電源の稼働時間・供給範囲を事前に把握し、サーバーや通信機器など事業継続に欠かせない設備を優先的にカバーできる体制を整えることが重要です。

拠点が本社に集中しており代替拠点がない

本社が被災した場合に機能を引き継ぐ拠点が設置されておらず、財務・人事・総務といった基幹部門が停止するリスクを抱えている企業も少なくありません。

この課題に対しては、本社と地理的に離れた場所に代替拠点やサテライトオフィスを設け、基幹部門の人員や設備を分散して確保しておくことが有効な対策となります。

関連記事:「サテライトオフィスとは?特徴やメリット、開設時の注意点などについて解説」

オフィス内の物理的な安全対策が不十分

書庫や大型OA機器の転倒防止固定、窓ガラスへの飛散防止フィルム貼付が未実施のまま残っているケースも多く見られます。

また、通路に荷物が置かれて避難経路が塞がれるリスクや、備蓄品の保管場所・消費期限管理が徹底されていない問題も生じやすいでしょう。

こうしたリスクには、家具やOA機器の固定、飛散防止フィルムの施工に加え、避難経路の常時確保と備蓄品の定期点検をあわせて行うことが求められます。

立地リスクが確認されていない

駅近など利便性の高い立地であっても、水害や地盤沈下のリスクを抱えている場合があり、立地条件を総合的に評価せずにオフィスを選定しているケースが見受けられます。

自治体が公開するハザードマップを活用し、浸水想定区域や液状化の可能性などを事前に確認した上で、立地条件を総合的に評価することが重要な対策となります。

換気・空調機能に不具合が起きている

従来のBCPでは換気性能が見落とされがちで、感染症対策や緊急時に重要な空調フィルターやダンパーの動作不良が後から発覚するケースも多く見られます。

対策としては、換気フィルターやダンパーの定期点検、二酸化炭素濃度モニタリング機器の導入に加え、停電時の手動換気手順をあらかじめ確認しておくことが求められます。

緊急時のリモートワーク体制が整備されていない

感染症の流行や災害発生後に急いでテレワークを導入しようとしても、ツールや通信環境が整っていなければ円滑な業務継続は困難です。

こうしたリスクには、平時からテレワークを業務に取り入れ、必要なツール・通信環境の整備と運用ルールの確立をあわせて行っておくことが重要です。

BCP対策は、オフィス戦略・働き方の見直しから

BCP対策とは、非常時にも事業を止めないための、働き方・オフィス環境の設計そのものです。防災の観点だけでなく、経営の観点からオフィスや働き方全体を見直すことが、事業継続力の強化につながります。

MACオフィスでは、耐震性やライフラインといった防災面を考慮したオフィス選びから、働き方を踏まえたオフィスのプランニングまで、事業継続性を意識したオフィスづくりのご相談を承っています。

実際に、東日本大震災を機に耐震性強化を目的としてビル建て替え・移転を検討しておられたサカモト・ダイテム株式会社様には、働き方の細かいところまでをお伺いし、ご意向をお聞きした結果、新たな空間づくりのご提案ができました。参考にご覧ください。

>>サカモト・ダイテム株式会社の事例はこちら

BCPの見直しをきっかけに、オフィスの立地や設備、レイアウトなどを見直したい方は、お気軽にMACオフィスまでご相談ください。

【MACオフィスへのお問い合わせはこちら】

まとめ

BCPは企業の事業継続に不可欠であり、定期的な見直しとオフィス戦略の最適化が重要です。耐震性や非常用電源、リモート体制など多角的に備え、災害時の被害軽減と迅速な復旧を目指しましょう。

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