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オフィス移転のコストが高騰中!削減施策と事例を詳しく紹介

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オフィス移転のコストが高騰中!削減施策と事例を詳しく紹介

オフィス移転のコストが高騰中!削減施策と事例を詳しく紹介

オフィス移転は企業の成長を後押しする一方、昨今は工事費や賃料の市場全体での高騰により、想定外のコストが発生しやすい環境が続いています。そのため、従来以上に綿密なコストコントロールが求められています。

今回は、オフィス移転のコストが高騰している背景から、費用の内訳と削減方法、実際の削減事例まで解説します。オフィス移転を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

オフィス移転のコストが高騰している原因

オフィス移転にかかるコストは、近年さまざまな要因が重なり高騰傾向が続いています。特に内装・設備工事(B工事)の費用上昇が顕著です。その主な原因を見ていきましょう。

現場管理費や労務費の上昇

2024年4月から施行された時間外労働の上限規制(いわゆる「2024年問題」)が、B工事の現場に大きな影響を与えています。B工事とは、テナントの費用負担でありながらビル指定業者が施工する工事のことです。

規制遵守のために作業を交代制にする必要が生じ、現場管理費や労務費が以前より跳ね上がっています。専門人材の不足も重なり、特にグレードの高いS・AクラスのビルではB工事の坪単価が60〜100万円に達するケースも珍しくありません。今後もこの傾向は続くと見込まれています。

設備機器のインフレ・物流コストの転嫁

エアコン(空調)・照明(LED)・防災設備などの電気・機械製品は、半導体不足の名残や円安の影響によって価格が上昇したまま推移しています。建材や大型機器の運送費も上昇しており、これらのコストはオフィス工事の見積もりに転嫁されています。

什器についても、大型オフィス家具の輸送コスト増が価格に反映されており、移転全体のコストを押し上げる要因のひとつです。

省エネ基準・安全基準の厳格化(2025年法改正)

2025年4月から、新築・非住宅建築物を対象とした省エネ基準への適合が義務化されました。これによりB工事においても、断熱性能・空調効率・照明制御など、より高いスペックの部材が必要となり、材料費・施工費が底上げされています。

また、規制クリアのための図面作成・申請・ビル側審査のプロセスが複雑化しており、設計・管理費の増大にもつながっています。

市場環境(賃料・需給)の影響

工事費の上昇に加え、都心エリアのオフィス賃料も上昇傾向にあります。2026年3月時点の東京都心5区における大規模ビルの空室率は1.15%と極めて低く、貸し手優位の市場が続いています。

このような状況下では、オーナーとの賃料減額交渉が成立しにくく、希望条件に合う物件の選定に時間を要するケースも増えています。工事費の高騰と賃料上昇が重なることで、移転の総コストがさらに拡大しています。

出典:三幸エステート「相場データ:東京都

オフィス移転のコストが当初の見込みよりもかさむケース

オフィス移転にかかるコストが当初の想定を超える原因としては、前項のコスト高騰以外にも、次のようなことが考えられます。

・立地や物件の条件を優先しすぎたために賃料が高くなった
・工事が長引き、新旧オフィスの両方で賃料が発生した
・契約時に、原状回復の工事範囲が適正か確認しなかった
・業者選定の権限がなく、原状回復のトータルコストが高くなった
・電気工事・空調設備などで追加費用が発生するような物件を選定している

このように、さまざまな領域・段階でコストがかさんでいくのがオフィス移転です。発生するコストの抑制には、先々を見込んだ物件の選定をはじめ、工事内容の最適化や計画段階からの綿密なコストコントロールが欠かせません。

オフィス移転のコスト内訳

オフィス移転にかかるコストは、企業規模やオフィスの立地、移転の時期などによって変動します。最初に、一般的なコストの内訳と相場を解説します。

新オフィスの不動産取得費用|家賃15か月分~

大規模オフィスビルや有名なビルの不動産取得にかかる費用相場は、家賃15か月分以上といわれています。内訳は以下の通りです。

費用項目費用相場備考
敷金大手ビルでは、家賃12か月分程度未納分の家賃や退去時の原状回復費用のための保証金
礼金大手ビルではかからないことが多い貸主に支払う費用
仲介手数料家賃の1か月分程度が一般的仲介した不動産会社に支払う費用
保証委託金大手ビルではかからないことが多い保証会社を利用する場合に支払う費用
火災保険料2年契約で2万~3万円程度物件の状態や補償内容によって変動
前家賃家賃1~2か月程度賃貸契約時に前払いする家賃

新オフィスの内装・設備費用|50万~100万円/坪

新オフィスの内装・設備にかかる費用は、物件の規模や内装によって変動するものの、大手ビルでは1坪あたり50万円~100万円が目安です。特に、ブランドイメージやコンセプトを反映させた内装を希望する場合は、相場を上回る可能性があります。

設備費用には、ネットワークや空調、電気などの整備費用が含まれます。例えば、サーバーやルーターなどのネットワーク機器、電話、複合機などの設置費用は、1坪あたり5万~15万円が目安です。

電気・電話・LAN工事には、1人あたり5万円かかるといわれています。なかでもLAN工事は、配管の長さやポート数によって差が出ます。1ポートあたり1万~4万円が一般的ですが、工事内容や業者によって異なるため、事前に確認が必要です。

また、床下の配線を整備するOAフロアの敷設工事には、1坪あたり2万~5万円かかる例もみられます。什器を買い替える場合は、種類や数によって相場に開きはありますが、1坪あたり5万~30万円程度が目安です。

原状回復費用|10万~15万円/坪

オフィスの退去時には、入居時と同様の状態に戻す原状回復を行うことが基本です。築年数や使用状況などにもよりますが、通常、大手ビルに入っているオフィスで、坪単価10万~15万円の費用が発生するといわれています。

原状回復工事の内容は、天井や壁の塗装、床材やクロスの張り替え、照明器具の交換、設備の撤去、清掃など多岐にわたります。

なお、原状回復費用は敷金から差し引かれることが一般的ですが、敷金を上回るケースでは、追加の費用が発生する場合もあります。

引越し費用|3万円/人

引越し費用は、荷物の内容や量、運搬距離などによって変動します。引越し費用のうち、資材や機器を運ぶために必要な運搬費は、1人あたり3万円/坪が目安です。

ただし、階段やエレベーターで運搬できない物、重量物、専門技術を要する複合機などの搬入には、クレーン作業や昇降機などの利用で追加費用が発生します。さらに、オフィス移転の需要が高まる年度末や秋口などの繁忙期に、料金が上昇する傾向があります。

その他費用

上記以外に、名刺やパンフレット、会社案内、封筒などの印刷物は、新しいオフィスの連絡先を記載して作り直さなければなりません。移転先で使用するIDカードやセキュリティカードなども同様です。

そのほか、オフィス移転に伴い、不要となるオフィス家具やOA機器、資料、書類などの不用品廃棄費用も考慮する必要があります。

オフィス移転のコストを削減する方法

多岐にわたるオフィス移転のコストを、具体的にどのような方法で削減すれば良いのでしょうか。続いて、オフィス移転のコスト抑制に役立つ方法を紹介します。

居抜きやセットアップオフィスを選ぶ

内装・設備費用を削減する手段として、居抜き物件の活用があげられます。前の借主が残した内装や設備をそのまま引き継ぐことで、工事費用を大幅に削減できる点がメリットです。

同様に、セットアップオフィスを活用すれば、内装・設備費用を抑えられます。セットアップオフィスとは、内装工事がすでに完了している賃借物件です。工事費用を抑えられるだけでなく、移転にかかる期間も短縮できます。

なお、現在のオフィスを居抜きで退去できれば、原状回復にかかる費用の削減にもつながります。ただし、貸主の承諾に加え、次の借主とのトラブル防止を目的に、残していく設備や備品などの責任範囲を明確にしておくことも必要です。

また、原状回復の義務が引き継がれるため、次の借り手が見つからない場合は、原状回復の工事を行わなければなりません。居抜きでの退去を希望するのであれば、早めに申し出て準備や手続きを行うと良いでしょう。

什器の継続使用や売却を検討する

オフィス環境を一新するべく、什器の買い替えを検討する企業は少なくありません。

しかし、オフィス移転のコスト抑制を優先したいのであれば、オフィス家具や備品などは再利用することをおすすめします。新しい什器の購入費だけでなく、古い什器の処分にも廃棄費用が発生するためです。

継続使用が難しい什器類は、不用品として売却できないか検討してみましょう。ただし、売却した場合は、什器類が固定資産として計上されているか否かで会計処理の方法が異なります。また、機密情報や個人情報などの外部流出にも十分留意しなければなりません。

繁忙期を避けて移転する

引越し費用は、需給バランスに大きく左右されます。つまり、料金が高騰する繁忙期を避けたスケジュールを立てれば、大幅なコスト削減が期待できるということです。

一般的に、オフィス移転の繁忙期は、決算期や節税対策などの影響で、1~3月および9月~12月に集中しやすいといわれています。

可能であれば、閑散期となりやすい6~8月に移転を計画するのも選択肢のひとつです。閑散期であれば、コスト削減だけでなく、スケジュールの調整も柔軟に行いやすくなります。

在宅勤務・フリーアドレスを導入する

従業員が自宅で働く在宅勤務制度や、固定の座席を指定せず、空いているスペースを自由に利用できるフリーアドレスの導入も、コスト削減に効果的です。

これらの方法は、オフィス移転のコストだけでなく、オフィス維持費も大幅にカットできる可能性があります。例えば、常駐の従業員が減少する分、必要な座席数や備品が減るほか、スペースの縮小も図れることからオフィス賃料の削減を見込めます。

また、オフィススペースが狭くなることで、照明、空調などにかかる光熱費の削減を見込める点もメリットです。

オフィス面積の見直し

オフィス移転コストの多くは面積に比例するため、自社の働き方に合わせた適正面積を導き出しましょう。敷金・保証金、仲介手数料、内装・インフラ工事費といった初期費用だけでなく、入居後の賃料、共益費、水道光熱費といった固定費の継続的な削減につながります。

▼オフィスの面積(坪数)の考え方については
オフィスの適正坪数を決める5つのポイント!同時に必要な働き方の設計とは?

B工事(ビル指定業者工事)をC工事へ切り替える

オフィス移転のコストが膨らむ要因のひとつが、ビル側が指定する業者が施工する「B工事」です。前述の通り相場も跳ね上がっており、今後も価格上昇が続く見込みです。このB工事の一部を、テナントが自由に業者を選べる「C工事」へと切り替えることで、大幅なコスト削減が可能になります。

例えば、間仕切り壁の設置・解体、専有部内のコンセント増設、電話・LAN配線の撤去などは、交渉次第でC工事に変更しやすい項目です。B工事の見積書をC工事の業者に精査してもらい、切り出し可能な項目を特定しましょう。

なお、C工事化する際は、不具合時のトラブルを防ぐため、オーナー側と責任の所在(工事区分)を事前に書面で明確にすることが重要です。ビル側との交渉が不安な場合には、専門業者の力を借りることもひとつの手です。

▼そのほかのB工事の減額ポイントについて詳しくは
A工事・B工事・C工事の違いとは?B工事費用を抑えるポイントも解説

オフィス移転のコスト削減事例

MACオフィスでは、オフィス戦略のコンサルティングサービス「WEO®マネジメント」を通じて、オフィス移転のコスト最適化のご支援をしています。ここでは具体的な事例を紹介します。

「ご成約事例 – ビルグレードアップ・ダウンサイジング移転」

東京都港区六本木に拠点を置く医療ヘルスケア関連事業会社M社(従業員250名・1,000坪)では、株式上場準備中の移転において移転総コストの抑制が課題でした。そこで、MACオフィスではオフィス戦略のコンサルティングを通じて、下記項目のコスト削減を実現しました。

■ コスト削減の実績

・賃料:3か年人員計画に基づき執務面積を1,000坪→600坪へ最適化。賃料を▲40%削減。
・移転費用:移転補償費1億5,000万円相当(またはフリーレント1年分)を獲得。
・工事費用:B工事のC工事化により工事費を削減。また、新装工事期間を1か月短縮。

適正面積の算出や条件、物件の比較など、オフィス移転に関わる最適な意思決定をサポートする「WEO®マネジメント」の詳細は以下からご覧ください。

>>WEO®マネジメントのサービス詳細はこちら

なお、オフィス移転が決まった際には、移転目的の明確化から引越し、引渡し、その後のフォローまでサポートするオフィスプランニングもご検討いただけます。

>>オフィスプランニングについてはこちら

まとめ

オフィス移転は、各段階でさまざまな費用が発生します。計画を十分に立てずに進めると、思わぬところで高額な出費が必要となるかもしれません。そのため、綿密なプランニングが成功の鍵となります。

コスト削減の手段としては、居抜き物件やセットアップオフィスの活用、什器の再利用や売却、繁忙期を避けた移転、在宅勤務・フリーアドレスの導入などがあげられます。

費用対効果の高いオフィス移転を実現するためには、計画段階からの適切なコスト管理が不可欠です。コスト削減を含め、オフィス移転に関するさまざまな判断に迷った際は、豊富な知識と経験を持つ専門家へ相談することを検討してみましょう。

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